映画レビュー 羊の木

こんにちは、メンマです。

今回の映画レビューは羊の木です。

自分の脚本家としての経験を積むために、こうやって映画レビューを重ねてきたわけですが、ここまでしてきておもったのは、ブログに映画レビューを書いたからといって脚本がうまくなるわけではないということです。

何を本末転倒なことをと思うかもしれませんが、これも一つの発見です。

もちろんいろんな作品を見ることで刺激を受けているし、それ自体は意味のあることであると思います。

しかし、アウトプットとして映画のレビューを淡々と書いたところでそれは本当のアウトプットにはなっていないような気がします。

なぜなら自分の考えをまとめているだけにすぎず(これも大事ではありますが・・・)、脚本家としての脚本の腕には直結しないからです。

なので、今度からは映画を見て、そしてそこからインスピレーションを受けたこと、あるいは、そのとき見つけた脚本家のテクニックを参考にして自分も一つ作品を書いてみることにしようと思います。

「羊の木」映画情報まとめ

今回は、「羊の木」という映画を見ました。

映画の概要はこちらです。

監督 吉田大八
原作 山上たつひこ・いがらしみきお(作画)
脚本 香川まさひと
映画公開日 2018年2月

こちらの映画は漫画が原作ですね。漫画も同名の「羊の木」という作品でした。

私は、この漫画ちらっとしか読んだことがありませんが、内容のわりにシンプルなコマ割りと作画をしていたのが印象的でした。

今回の映画をきっかけに漫画も読んでみようかなという感じです。

調べてみると割と血が出たりするシーンもあるようなので、苦手な人は気をつけてください。

映画「羊の木」を観た感想

最初の感想は「なんか思ってたんとちゃう!」でした。

大雑把にあらすじを読んだだけで観たのでイメージの違いに驚きました。

というのも、てっきり引っ越してきた6人が殺人鬼であることがだんだんと明らかになると思っていたので、序盤ですぐにネタバラシされたのは驚きでした。

物語、それで持つのか??とおもってしまうような運び方でした。

結論から正直な感想を言うと、僕はあまり好きではありませんでした。

というのは、原作の設定がいいばかりにまとめ方がもったいないなとおもったのです。

これは漫画やアニメなどを実写映画にするときに起こるあるあるですが、長い作品を2時間などの映画にまとめると、どうしても内容が薄くなってしまいます。

今回の作品は6人の元殺人鬼がいるということもあって一人一人がぺらっぺらのうっすい作品のように感じました。

主人公の恋愛要素もなんだか微妙だし・・・

原作を再現しようと思えばそうなるのかもしれませんが、せっかく映画にするのならばもう少し思い切った演出をしたほうがいいのではないかと思うのです。

例えば、島に最初に元囚人がやってくるシーンなんかもっとカットしてしまっていいと思います。あれは明らかな説明のシーンにしか見えません。

何をして捕まったか知ってるか?なんて聞かせるのもおかしいと思います。長い漫画ならそれはオッケーでしょうが、映画にするならそこはよしとせず、島人との自然な会話の中で、明らかにさすべきだと思います。

そうすれば、囚人の過去と人柄と島人の関係を同時に描けると思うのです。

散髪屋で働いていた元囚人なんかは、囚人の性格と島人の関係性がよく伝わってきてよかったです。ただ、過去は見えてきませんでした。

元ヤクザの囚人もクリーニング屋でのやり取りがありましたが、こちらは島人の関係が希薄で、せっかくのいいシーンも台無しになっていました。

という風にうすいなあと感じたこの映画「羊の木」でしたが、もちろん良いところも多くありました。

まず、役者ではやっぱり安藤玉恵さん。

ソロモンの偽証のときからファンになっているのですが、やっぱり演技がうまい。

正直、なんの伏線もなかったクリーニング屋さんの元囚人への謎の信頼をあそこまで頑張って演じているのはさすがだと思いました。

なんでしょうね、あの絶妙にいそうなおばさん感。見た感じうざそうなかんじなのに、実はいい人みたいな、まあテンプレ感は否めないのですが、それを役者の力だけで魅せているのは普通にすごいと思います。

それか水澤紳吾さん。恐れ多くも初めて演技を拝見しましたが、とても繊細な演技をなさる方です。

独特の味があってもっと多くの作品にでるべき俳優ではないかと思います。

それか、僕が知らないだけでもっとたくさん出演していらっしゃるのでしょうか。

役者の演技についてはこれくらいにして、肝心の脚本ですが、こちらはとても質が高いものでした。

といっても原作が別の人で、構成も監督がしている可能性があるので、どこまでが脚本家の仕事なのかは判然としませんが、とても技巧的だと思われる表現がありました。

ある人にはどうでもいいことでも元囚人にとってはドキッとするような言葉を多用して、囚人の感情を引き出そうとしていました。

また、冒頭のシーンで理髪店で働く元囚人に対して、月末一役の錦戸亮さんが、「どちらからきたんですか」と聞くシーン。

元囚人は、「新幹線」「遠かったです」など話題をそらし、月末もそれに対して何か聞いてはいけないということを感じ取り、その話題をやめるというシーンがありました。

これは、とてもいい表現の仕方やなと思ったので次脚本を書くときに取り入れてみようと思います。

全体的に、このような表現が多く、逆にテンプレに近いものを感じましたが、香川まさひとさんがテクニックに優れた脚本家であることはわかりました。

とてもすごいのでもう一度見返して、テクニックをなんとか盗もうと思います。

おわり

それでは今回は終わりです。

今、次のレビューに向けて「パーフェクトブルー」を見ているのですが、正直あまり面白くありません・・・

ここからおもしろくなると期待しているのですが、おそらく昔の映画なので価値観が合わないんですよね。こちらもレビューしたいと思うのでお楽しみに!

 

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